公益社団法人日本建築積算協会・東海北陸支部

支部報 vol.39 2003.8

支部長挨拶

支部長 杉浦 譲治

 この支部報が皆様のお手元に届く頃は夏真っ盛りでしょう、皆様には如何お過ごしでしょうか。 私はこの4月定時総会において、もう1期の続投をと指名されました。 
現在のような不景気とリストラ風の吹き荒れる厳しい時期には柔軟な頭脳を持ち臨機応変に事態に対応できる若い人こそが要求されていることは事実ですが、あえて時流に逆行してもう1期お引き受けすることにしたのは、本部で継続的に関わっていく「新資格の行方」と、JASCAとの共同作業など「他団体とのコラボレーションの問題」を見守りたいと言う点があったからです。 

 新資格制度は、本年度総会に報告され平成16年度実施に向けて動き出しました。 新しい資格制度は現在の積算資格者の上位資格として一歩進んだ、よりコストの専門技術者としての位置づけを確立しようとするものです。 現在積算資格者の場合も当然ですが、「資格者になったメリットは?」とよく言われます。 

 資格はあくまで個人に帰するものです、資格者個々が各々切磋琢磨してこそ資格者全体のレベルが上がり、資格者全体のメリットとして還元されるものではないでしょうか。 資格者の社会的位置づけが高まるほど、また資格者のレベルが高位になればなるほど、個人の資質が大きく資格者全体に影響を及ぼすことを忘れてはなりません。 

 映画の小津安二郎監督は細かい構図も自ら決める職人肌の人だったそうです、小津監督の下で撮影助手を勧められた川又昴さんは「シナリオは活字に過ぎない。そこに情緒をつけるのがカメラマンだ」と教えられたと、今朝の朝日新聞に書かれていました。 設計者とコストマンの関係もこのようなものでありたいと思います、コストコントロールの過程で設計者のコンセプトを十分理解したコストマンとの共同作業は必ずや立派な成果に繋がるでしょう。 建設物価調査会の高橋先生はコストマンについて「ネックレスの珠を繋ぐ糸」と表現されています。つまり、一つの事業に関わる多くの関係者を繋ぐ重要な役目であるとともに、事業のどの切り口をとっても必ずコストが顔を出すと言う意味だと思います。またネックレスの糸は外からは見えないようにコストマンが突出しても、多くの関係者の知恵の結晶である事業は成功しないと言うことでしょう。 私は今回のJASCAとの共同作業をその意味で注意深く見守っています、関係の委員の皆様のご努力を願うのみです。

 現在この地域に建築関係8団体があり(業関係は除く)当協会もご一緒に各種事業を行っていますが、これら各団体の皆様もそれぞれコストの問題は何らかの形でお持ちになっておられます。 当協会が他の協会の方々のために何かお力になれることは無いか考えて行きたいと思っています。他団体とのコラボレーションこそ協会活性化の一つの方向だと確信しています。 あと2年役員の皆様のご協力を得て支部長を務めます、会員の皆様にもよろしくご協力を頂けますようお願いして再任のご挨拶とします。 

平成15年度東海北陸支部通常総会の報告

1)日 時/平成15年4月16日(水) 16:00~17:00
2)会 場/ホテルブリシード名古屋 3階芙蓉の間 名古屋市中区栄4-6-1
3)出席者/出席者19名 委任状147名 計166名


16時定刻、河邉事務局長より平成15年度通常総会の司会挨拶を受け、続いて硎谷副支部長からの開会の辞で支部通常総会は始まりました。
次に杉浦支部長の開会挨拶がありました。



《支部長挨拶要旨》
厳しい環境の中で皆様方の労力と時間のご提供で、14年度を滞りなく過ごさせていただいた。 公益法人として漸く世間の皆様に少しお手伝いできる事業が昨年、一昨年と続いき、このことは大変大きな意義を持った。特に岐阜県の設計審査に関しては、岐阜県の監査委員会に非常にありがたい認識を頂き、今年度はより多くの物件の審査をこととなった。 データベース委員会の実績としては、具体的なデータが皆様のお手元にお届けできるようになりつつある。ホームページ委員会は毎月のように委員会が開催され、充実してきている。日本建築積算協会の中でも当支部のホームページが一番優れていると思う。 期末に近い今年になって、耐震補強の工法とそれに対するコストを連動させたマニュアル作成のために、(社)日本建築構造技術者協会中部支部と合同の委員会設立に向けての動きに合わせて当支部の中に担当委員会を立ち上げた。これは皆様方が活用できる上で大きな意義を持っているとともに、今後データベース委員会にも又、ホームページ委員会にも関連してくると思う。今年度もこれら事業がより一層充実することを願っている。 
大変な時期であるが、又一期お願いする役員の方々の貴重な時間と労力の提供を切にお願いする次第です。



ここで定款第28条(平成14年6月25日改正)による議決の必要定足数を確認し、支部規定第7条第1項の規定により、議長に杉浦支部長を指名。
議長挨拶後、出席状況報告を受け、支部通常総会の成立を宣言。引き続き議長より議事録署名者に竹下 和俊氏と木谷 和俊氏の2名を指名。
ここから議案審議に入りました。

■第1号議案 平成14年度事業報告承認の件
■第2号議案 平成14年度収支決算及び監査報告承認の件 (監査講評として昨年度の収支は一応黒字になっているが、これは設計審査業務受託費でカバーされている。本来の姿として好ましくない。教育事業収入でカバーできるよう努めて貰いたい旨の発言有)
■第3号議案 平成15年度事業計画(案)に関する件
■第4号議案 平成15年度収支予算(案)に関する件
■第5号議案 (社)日本建築積算協会東海北陸支部支部規程改正に関する件
(協会の定款変更に伴う支部規程の改正)
■第6号議案 平成15・16年度支部役員承認に関する件その他

(議長から、その他の議案はない旨の報告)

以上6件の議案は、いずれも拍手多数で承認され、川辺副支部長の閉会の辞で平成15年度支部通常総会を無事終了しました。

平成15年度事業計画

◇総務・会員委員会
 ① 協会に新しい魅力を創出し会勢拡大に努める
 ② 各委員会との調整
 ③ 関係諸団体との技術交流を深め、友好を高めるための活動を行う
 ④ 会員・賛助会員へ情報提供、サービスの寄与及び親睦を図る事業を行う
 ⑤ 会員・賛助会員の名簿を作成し、PRする


◇広報委員会
 ① 会員・賛助会員への情報提供誌として充実した支部報を継続して発行
 ② 設計審査特別委員会と連携し、新しい知的財産としての会員の利用しやすいデータ
   ベースの構築を図る
 ③ インターネットの活用を図る
  (ア) ホームページの内容充実
  (イ) 会員へのサービス向上
  (ウ) 会員相互のコミュニケーションの場の提供
  (エ) 支部事務業務の簡素化


◇講習・教育委員会
 ① 各種研修会・講習会を積極的に実施する
 ② 建築積算資格者更新講習会へ講師を派遣
 ③ 管内地方公共団体等から研修会の講師の派遣依頼要請に応えるために、講師の派遣を
   行う
 ④ 地方部会が実施する積算研修会を支援する
 ⑤ 一般建築技術者と建築積算資格者のレベルアップのため鉄骨講習会等の教育
 ⑥ 本部が計画する積算教育事業に関して支援する
 ⑦ 工業高校の高校生対象の積算教育への支援


◇資格制度委員会
 本部が実施する建築積算資格者試験及び建築積算資格者更新講習事業を支援する
 ① 建築積算資格者試験
   一次試験(学科) 平成15年10月26日(日)
     東海工業専門学校
   二次試験(実技) 平成16年1月25日(日) 東海工業専門学校
 ② 建築積算資格者更新講習会
   名古屋会場 平成15年11月1日(土)
     愛知厚生年金会館
   金沢会場 平成15年11月8日(土)
     石川県地場産業振興センター 
   静岡会場 平成15年11月15日(土)
     しずきんホール


◇事務所委員会
 各積算事務所相互の連帯強化に努め、地位向上とより一層の交流親睦を図る


◇地域連絡委員会
 ① 既存の地方部会の育成と未設置の地方部会発足に向けての基盤づくりを進める
 ② 地方部会の積算研修会を講習委員会と連携して実施する


◇設計審査委員会
 岐阜県補助事業の社会福祉施設建設(1億円以上)に伴う設計審査業務を公正且つ透明性の基、
 厳正に執行する。予想受託物件は20件の予想。


◇特別委員会
 ① ホームページ委員会
   広報委員会と連動して活動
 ② データベース委員会
   広報委員会と連携しインターネットの一層の活用を図り、データベースを利用しやす
   い環境の整備に努める。
 ③ 耐震委員会
   愛知県、名古屋市の協力のもと、(社)日本建築構造技術者協会中部支部と共同して、建
   物耐震診断と不合格建物の補修費用が連動するソフトの開発を行う。

資格制度委員長就任にあたり

資格制度委員会 委員長 廣瀬 稔

 先日の第1回目の役員会にて、硎谷副支部長から資格制度委員長を拝命頂きました。まさに晴天の霹靂という言葉そのものです。
 今まで講習委員として活動させて頂いておりましたが、資格制度委員長という立場になり、より一層積算協会を縁の下から支えていきたいと考えています。林副委員長、太田副委員長、北陸地区の笠谷副委員長、大嶋様、山口様、静岡地区の川嶋様、名古屋地区の松岡様、中根様、金岡様のご協力を得て資格制度委員会を運営していきたいと考えております。

 さて、資格制度委員会の年間行事予定ですが、建築積算資格者試験(1次、2次)ならびに建築積算資格者更新講習があります。また東海北陸地区は施設設備に係る設計審査という形で建築積算資格者が活躍しています。
 受験資格がある一人でも多くの方々の一日でも早い資格取得を当委員会は希望します。積算資格者の大臣認定がはずされて数年経ちましたが受験者、更新者の落ち込みが見られないのは今日の資格に対するニーズの現れではないでしょうか。
 新資格"(仮)建築コスト管理士"は"数量"に要点を置いた建築積算資格者に対し"コスト"に要点を置いた資格になるでしょう。
 新資格の来年度の実施を目指し東海北陸支部もバックアップしていきます。新資格については新しい情報が入り次第、お知らせします。
 また、11月の更新講習ですが、例年各地区役員様のご協力の元に運営されています。今年度もご協力をお願いしたいと考えておりますので、その際はよろしくお願いします。 最後にリテラシーを生かして前林委員長の力添えのもとがんばっていきたいと思います。

「耐震委員会」報告

耐震委員会 委員長 林 進

 平成13年に国の中央防災会議において、東海地震の想定震源域が愛知県寄りに見直され、平成14年4月24日に、地震防災対策強化地域が愛知県は新城市1市から名古屋市を含む58市町村に拡大指定され、新しい地震防災対策強化地域は、8都県263市町村(東京都と三重県が加わる)に拡大されました。
 積算協会は地震対策の推進を図るため、(社)日本建築構造技術者協会中部支部(JSCA)と合同で耐震委員会を発足し木造住宅の耐震改修工事費を作成することになりました。すでに耐震診断も実施されており、出来るだけ早く結論を出したいと思っております。
 委員は積算協会から5名とJSCAから4名の合計9名で構成し委員会を下記のように開催致しました。

   
第1回耐震委員会 平成15年3月10日
 スケジュールを作成し、耐震改修工事費については、一般の方が見て分かりやすいものとし、耐震診断を受けて概算で工事費が分かるようにする。 部位別の改修工事費を作成し一棟に対応出来るようにする。

  
第2回耐震委員会 平成15年4月11日
 一般市民を対象に「住まいの窓口」「改修相談窓口」を月8回、開いているが2回をJSCAが担当している。工事費の目安が無いので部位別の工事費を作成し応用したい。
 耐震診断書に沿った工事費を作成する。
 「愛知県建築物耐震対策推進協議会」の工事業者登録名簿を参考に見積り依頼する。

   
第3回耐震委員会 平成15年7月4日
 耐震診断係数から改修工事費を算出できるようにする。作成した耐震改修工事費をどのように広報活動するのか。

 
以上、委員会報告ですが、会員の皆様からのご意見を参考にしたいと思いますので、今後も宜しくお願い申し上げます。

「データベース委員会」報告

データベース委員会 委員長 木谷 和俊

 積算協会に参加し今年で3年目、データベース委員会の活動も2年目に入りました。 多方面にわたる様々な人を知り、この委員会はわずか6名の小集団ですが素敵なメンバーばかり、皆さんとの活動では学ぶ事も多く、大いにエンジョイしております。
 杉浦支部長の発案で委員会を発足。活動の初回テーマを選択するのにかなりの時間を要しましたが、我々の日頃の業務を生かし、環境にやさしいテーマ「将来解体時の建設副産物のデータ化」に取り組む事に決め、約1年余かかりどうにか皆様方にも公表、データを収集し、データ化できるフォーマットを完成する事が出来ました。
 まず、リサイクル法・分別解体の情報収集と学習。次に、我々が日常積算した見積書の分解に着手したわけですが、何と沢山の材料(資源)が使われていることか。又、分解した材料をデータ用に分類集計しようと思うとなんと難しい事か。日頃では考えもしなかった事が続出!
 一応、皆で分類したものの"セルフレベルは?""耐火被覆は?""グラスウールは?""瓦は?""畳は?"と、どこの分類へ計上すれば良いかというようなやり取り。
 今まで、いかに何も考えず資源利用していたかが、良く解りました。昨年5月の建設リサイクル法の施行もほぼ定着したようですが、分別解体にしても今後更に拡大し、更なる活動を社会から要求される時代へ移行して行くと思われます。
 当委員会もその第一歩として、学校・事務所・マンションの3つの用途に絞り、将来解体時の建設副産物のデータの収集、解析を年度末目標にまとめるべく進めております。
 ホームページにも活動主旨等掲載しております。今回の活動の成果は必ずや役に立つ資料となると思います。
 皆様からの積極的なデータの提供をお願い致します。
 追伸:更に当協会のデータベース委員会への要 望 、御意見があればお寄せ下さい。是非、今後の活動にしたいと思います。

今年はどうなってるの?

総務会員委員会 委員長 佐藤 佳久

 支部報No.39が会員の皆様のお手元に届くころは、立秋も過ぎ、朝夕少しは過ごしよくなってきているころと思いますが、まだまだ暑い日が続いている、日本列島とは裏腹に建築の世界はなかなか冬の時代から、抜け出せない現状であります。 
 やっと、7月7日の七夕様がもたらしたのか、「たなぼた」なのか、株価が10,000円を超えました。
 これを機に、どこかのライオン丸が気勢を上げ、「構造改革なくして、政治改革なし」と叫びつづけるだけで総選挙の前に、総裁選を行うという行動に出ようとすると、今では自○党の重鎮連中の、元総理のM氏、元幹事長のN中氏、いつもわけがわからない亀ちゃんたちに、これが自党の代表に対して訊かれた問いに対する、回答かと我が耳を疑うような返答をされ、一般社会と、政治社会のずれを感じているのは私だけでしょうか。
 とまあ、愚痴はこれくらいにして、根っからの阪神タイガースファンの私には例年(昨年は除いて)開幕から2週間でペナントレースが終了し、あとはその日暮らしの生活のように、毎日の勝敗だけで一喜一憂する孤独なファン生活でした。
 どうしたことでしょう、8月になってもまだ、ペナントレースの真っ只中「いい響きやなぁ」。
 この原稿を書いたころはマジック49が点灯し、この支部報が発効されたころにもまだ、点いていることを一抹の不安を感じながら(阪神ファンの性)願うのであります。
 最後に総務会員委員会では秋にボーリング大会を開催したいと思います。ホームページに掲載しますので、奮ってご参加ください。

新役員紹介

愛知県立碧南工業高校 建築科教諭 桑田隆行

 この度新しく支部役員を仰せつかりました桑田隆行です。どうぞよろしくお願いします。 

 私は一昨年の4月、26年間勤めていた愛知県立半田工業高等学校から、西三河にある県立碧南工業高等学校へ転勤しました。碧南市は人口約7万人で、瓦産業が盛んな街です。本校は、昨年創立30周年を迎え、現在、機械・電子機械・建築・環境工学の四科があり、生徒数は700名ほどの学校です。そこで、2年生の担任と学年主任をしています。 

 私は大学卒業後、昭和48年4月から約2年、現在の二葉積算が二葉積算事務所という社名で、伏見にあった頃にお世話になり、杉浦支部長をはじめ、西田所長などの諸先輩方のお力添えで建築積算のイロハを教えていただきました。その後、縁あって県立高校の教員となり、現在を迎えています。 

 本校での積算教育は、3年生の建築施工という科目の中で2単位(1単位とは50分授業で、週1回の授業のこと)行っています。ただ、施工全般の中で積算を扱うので、実質的には1単位もできていないのが実状です。 

 趣味は映画と読書です。私の好きな作家は「連城三紀彦」「つかこうへい」「灰谷健次郎」「天童荒太」「小池真理子」「宮部みゆき」などですが、作家の好みは年と共に変わってきました。映画は高校生の頃から洋画を中心に見てきたので、映画歴35年以上になります。最盛期は、月に2度、ビデオは週に3本程度見ていたこともありますが、今は忙しくてあまり見られないのが残念です。私の映画ベスト3は「ショーシャンクの空に」「グッドウィルハンティング」「サイモンバーチ」です。 
 
 積算を教育という視点で見るのが私の役割だと思っています。時間のやりくりが難しくなかなか会議に出席できないことが残念ですが、精一杯頑張りたいと思っています。

株式会社愛知建築確認検査サービス 性能評価員 野村繁雄

 このたび、広報委員会内ホームページ委員会の委員長を賜わりました、野村繁雄と申します。今年の4月までは、建築設計事務所で意匠設計と積算業務を担当していましたが、5月からは株式会社愛知建築確認サービスにて、住宅性能評価評価員として勤務を始めました。東海北陸支部事務局が入る昭和ビルの4階にいますので、支部におみえになりましたらお気軽にお立ち寄り下さい。 

 趣味は将棋とバスケットボールです。将棋の方は、パソコンの将棋ゲームで楽しむ程度の腕前です。バスケットボールの方は、学生時代はそこそこに走りまわっておりましたが、社会人となってからは・・・。 

 しかし、5月からは、住まいのあります岐阜市のミニバスケットボール教室の(押しかけ?)コーチとして、毎週土曜日の午後小学生を相手に走り(歩き?)まわっております。 

 支部のホームページ委員としてどのようなことをやっていけばいいのか勉強中の身ではありますが、支部事務局に一番近い所にいます地の利を生かし活動していきたいと考えておりますので、皆様のご協力のほどお願い申し上げます。 

日本土建株式会社 積算課長 松田一男

 この度、東海北陸支部役員としてお世話になります、松田です。 

 三重県津市に本社を置く日本土建㈱に勤務しております。私は入社以来 20数年間、現場一筋の現場マンとして歩んできました。現在は見積調達の業務に携わっております。未だ見積業務の年数が浅い上、前任者より支部役員を引き継ぐこととなり、何もわからない状況の中で協会支部の皆さま方に何かひとつでもお役立ちできれば幸いと考えております。 

 どうぞよろしくお願いいたします 

東洋建設株式会社(本社 春日井市) 代表取締役 村島忠彦

 平成15年度支部通常総会で新役員に選任されました村島です。会員及役員の皆様よろしくお願いします。私の建築積算資格者登録は平成2年11月11日に取得し、東海北陸支部に籍を置いています。今までは支部事業の講習会その他に参加していました。今後は支部活動に協力、参加して会の運営に協力させて頂きます。 

 私事について述べます。私は三重県安芸郡芸濃町で生まれ、昭和32年4月名古屋市千種区に就職し、昭和37年12月今の会社(東洋建設株式会社)を春日井市で設立し今日に至っています。所属の社団法人は愛知建築士会春日井支部、日本建築協会、公共建築協会等です。いろいろの団体業界の方に知人が多く、仕事上困難なことが起きても相談に乗っていただきご指導を受けています。このことは私にとってかけがえのない財産です。これ以上に東海北陸支部の方と進行を深めたく思っています。 

 また、私はゴルフが出来ませんので、その代わり地域社会のボランティア活動に参加しています。EXPO2005地球市民の会、人にやさしいまちづくり協議会、愛知防災リーダー、愛知ボランティアコーディネーター等、県及び春日井市のボランティアにも関わり毎月の土日は半分以上、自分の時間がないです。これも仕事上地域の方にご迷惑をかけていますので、今後の建築積算資格者はどのような位置づけ、方向になるのか分かりませんが、積算資格者の社会的地位の向上に向けて会員の皆様、役員の皆様と協力して前進したいですね。

設計審査委員会活動報告

『平成15年度設計審査 始まる』

委員長 西田 彰

今年も、4月16日の第一物件を皮切りに平成15年度の設計審査が始まりました。
 初めて「設計審査」という言葉を耳にされる方の為に、改めてご案内いたします。

<概要>
岐阜県下の社会福祉法人等が、岐阜県の補助を受けて、その整備に係る設計金額が1億円以上の老人福祉施設を新設又は改築整備等(大規模改修を含む)を行なう場合、当支部が建築設計書の内容審査をする。


<趣旨>
施設整備の適正な施工を図るため、過大な見積等による不適切な施設整備の防止を図ることを目的とする。

 以上のようなことで、平成13年度よりスタートをいたしました。当初は5億円以上の物件ということで年間6件、9件と審査してきましたが、今年度より1億円以上となったことにより、現在7月後半で既に16件を審査する事となりました。この状況でいけば、我々の予想を大きく上回り、今年は30件ほどになるのではないかと思われます。
 以前とは違い、規模も500㎡程度のものから6,000~7,000㎡と幅広く、構造も鉄筋コンクリート造鉄骨造、木造と様々になりました。昨年までは新築のみでしたが、一部改修も含まれチェックも少々複雑になりました。
 昨年は、設計書の内容が悪く、当協会としては岐阜県の高齢福祉課に対し、設計事務所への強力な指導をお願い致しました。
 設計書の取り纏めには「建築積算資格者」を取得した者により、設計書の表紙に氏名及び登録番号を記載していただく事となりました。「建築積算資格者」としての責任を自覚していただくことにより、設計書が少しでも良いものになるよう願っております。しかしながら、中には我々の意図を汲んでいただけない設計事務所や積算事務所があり、粗悪な設計書が出てきます。即刻「不適格」となります。設計書に名前を載せる方は、それなりの覚悟を持って臨んでいただきたいものです。
 7月1日の建築関係の新聞に、関西支部においても「設計審査特別委員会」を新設したとの記事が出ていました。現在、支部としての体制を整えたところであり、具体的な審査活動はありませんが、次へのステップの足掛かりが出来ました。今後が楽しみです。

募集

 今年度は物件数が多く、チェック担当者が不足しています。東海北陸支部では常時設計審査の参加者を募っています。参加希望の方は、とりあえず参加登録をして下さい。次に物件が発生したら登録者全員にお知らせいたしますので審査を希望される方は意思表明をして下さい。抽選により審査を依頼いたします。
 詳しくは「日本建築積算協会東海北陸支部」と入力して検索するか支部報表紙のURLでホームページをご覧下さい。不明な点は東海北陸支部事務局まで御連絡下さい。


 電話 052-264-0661

『13-千種駅南地区(再)A棟(民間)建設及び駐車場棟他建築工事』を見学して

岐阜部会  株式会社 市川工務店  馬木 隆生

去る6月24日の小雨の降る中、都市基盤整備公団中部支社並びに大成・清水・矢作建設工事共同企業体の御好意により、愛知建築士会と積算協会合同の現場見学会に参加させて頂きました。  

中部地区で初めて80N/mm2の超高強度コンクリートを採用した31階建のRC造という事で、案内を頂いた時から大変楽しみにしておりました。 

まずミーティングルームに集合し、大成建設の所長さんと副所長さんから、工事概要について説明を伺いましたが、超高強度コンクリートだけはでなく、下層部の柱主筋にはSD685(D41)、せん断補強筋にはウルボンスパイラルを使用しているとの事で、私の守備範囲ではまずお目にかかれない建築物だなというのが正直な印象でした。

 説明を受けた後、30名余りの参加者一同その1として、副所長さんの引率のもと、さっそく現場へと向かいました。

見学会当日の現場の進行状況は、9FLの配筋作業中という事で、まず一気に9階まで階段で上がって(運動不足の方は、結構きつかったと思います)作業状況を見学し、それから1フロアーづつ降りながら、要点の説明をして頂きましたが、随所に新しい工法や材料が取り入れられておりました。例えば梁主筋の定着がいらないアンカー用金物とか・・・・。  

話しは変わって、積算という視点から考えますと、生コン・鉄筋材料・鉄筋機械継手・鉄筋アンカー金物等々、どれも建設物価や積算資料には出てまいりません。かろうじてウルボンスパイラルが掲載されているくらいだと思いますので、構造に関しては積算担当泣かせの建築物とも言えるのではないでしょうか。 

ちなみに、今回の現場見学の目玉であった超高強度コンクリートの単価は、多少の地域差はあるそうですが、ベース単価に対して80N/mm2の配合が約6倍との事でした。

 それでも在来のSRC造よりトータルコストは低くなるそうです。

ほとんど在来工法の知識しか持ち合わせていない私としては、見るもの聞くものすべてが新鮮でしたが、今回の現場の様に、今後も次々に新しい工法や技術が開発されていく事が予想されますので、常日頃から情報収集や勉強は欠かせないなという事をつくづく感じました。

最後になりましたが、今回の現場見学を企画されたスタッフの皆さん、また雨の降る中にもかかわらず、貴重な時間を割いて親切丁寧に現場の案内をして頂きました大成建設の副所長さんには、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

超高強度コンクリート現場見学会を開催

松原 舜二郎

6月24日に,(社)愛知建築士会名古屋北支部と合同で,RC造でも超高層住宅を可能にした現場見学会を開催しました。  

建設地はJR及び地下鉄千種駅の南側 広小路線の角地で「1-千種駅南地区(再)A棟(民間) 建設及び駐車場棟他建築工事」です。今回,都市基盤 整備公団中部支部及び大成建設㈱名古屋支店のご厚意により実現しました。当日は施工者の「大成・清水・矢作建設工事共同企業体」。成井作業所所長及び松田副所長より作業所会議室にて工事概要,施工概要を丁寧に説明を受け,超高強度コンクリートに用いる材料見本なども見せて頂きました。今回の建物はRC造31階建,軒高99.2mのRC積層工法で床・梁はPCaの採用で,柱のコンクリートに中部地区では初めて80N/mm2の超高強度コンクリートの採用です。柱主筋にはSD685のD41の高強度太径鉄筋,せん断補強筋に通常の4~5倍強度のスパイラルウルボン筋を使用しています。

 

当日は雨の中でしたが,30名の出席で説明の後,工事現場へ移り松田副所長より現場説明を受け,主要なフロアーを見学しコンクリート打設前の9階床版の配筋作業を見学し,D41mmの高強度太径鉄筋の機械式継手などを見ました。

 躯体工事完了は2004年3月で,建物の竣工は2004年の9月末です。

財団法人 2005年日本国際博覧会協会から

□今まで、地区名で呼んでいましたが、これからは会場名で呼ぶこととしました。 
   青少年公園地区 ⇒ (愛・地球博)長久手会場
   海上地区    ⇒ (愛・地球博)瀬戸海上 


□国際博覧会では史上初、入場券システムにICチップを導入しました。
0.4㎜角の超小型ICチップを入場券に埋め込むことにより、入場券の一枚一枚に固有のID(認識番号)を付けることができ、また、入場券を機器にかざすだけで簡単にIDを認識することができます。このICチップを導入することにより、入場券の券種の認識や来場者への多彩なサービスが可能となりました。 

  

□着々と造成工事が進んでいます。約60%程度が終わりました。


□会場の一般公開お知らせ
一般市民の方々に愛・地球博への理解をより一層深めていただくために、定期的に会場を見学していただき、現状を知っていただけるような機会の提供を考えております。具体的には、今後、建設工事の進捗を見ながらになりますが、土木工事が終わって建築工事が進み、グローバル・ループの姿が見え始めるころから、月に2~3回、午前と午後に分けて1回に30~50名程度の規模で、見晴しのきく場所から工事状況をご覧いただいたり、説明を聞いていただいたりすることを検討しています。
スケジュールが決まり次第、お知らせいたします。

 

建築積算協会役員の退任にあたり

前理事 阿部 庄吉

あれは丁度、「支部代表としての本部役員」が一期2年の任期で終了する「平成11,12年度の役員改選」の時期でした。
たまたま個人的には退職の時機でもあり、「次期の役員」を退く覚悟を決めて、「支部役員会」にその旨を申上げました処、丁度東海北陸支部が協会の全国大会の会場を担当することと成っておりましたので、「退任・・・」何を言うか、「大会」の方で手一杯だから、本部の方ぐらい担当しなさいとの事でした。
大会に向けて本部関係の調整や支部長病気の折りには支部代表として活動させて戴き、お陰様で、「金沢は良かった」と全国にアピール出来ましたことに栄誉と感激で胸が一杯になりました。
これで一段落し、会社の方も子会社からの派遣社員の形でしたから年金生活でもと考えて居りました。
「平成13,14年度の役員改選時」に各支部持回り担当の会員委員長は「今回、東海北陸の番」と言うことで、本部から支部長への要請がありました。

派遣社員でもあり、業務的にも支障は無いだろう。支部の役員で「一番暇」なのだから「支部の為」に「本部役員」を引受けてとのことでした。
会員委員長としては、協会の趨勢を判断される会員数の減少が顕在化しており、内部では、事務所部会の委員会改組に伴う事務所会員の資格転格や会費滞納者への督促など「会員増強」以前の課題が山積しておりました。また、資格者認定も民間資格に変化するなど定款改正を含めて新しい能力を養える体験でした。
中でも規則改正まで持ち込んだ「会員増強キャンペーン策」は今後の会員活動に資するものと自賛しております。
これも偏に支部長を始め支部役員と支部の皆様の支援を戴けた賜物であり感謝しております。

阿部さん長い間ご苦労さんでした

杉浦 譲治

 北陸本線の特急「しらさぎ」に食堂車がついていたまだ懐かしい時代を思い出します。 積算基準がようやく整い始め、支部は設立したばかりのあわただしい時期でした。当時協会の事業は制定されたばかりの「積算基準」の普及が全てであり、普及の為の講習会が協会活動そのものでした。「しらさぎ」の食堂車で「南蛮焼」をつまみに支部の行く末を語りあいながら講習会に出かけた日々を懐かしく思い出します。 

 当時講師としてお招きした大先輩市村先生(九州支部)の講演内容をテープにとって講師養成の教材にしていました。 まだ若かった我々は目的地に着くとまず繁華街に直行し、ホテルで酔い覚めの頭に明日のためにテープの内容を詰め込む日々でした。 阿部さんとの思い出はその頃から始まります。その後第3回の全国大会の当地開催を含め、設立早々の支部にとって大事業が目白押しでしたが寡黙にして、優れた判断力と行動の人阿部さんは支部にとって重要な存在となりました。もちろん私にとっても阿部さんは、その性格が私と相反するがゆえに、どれだけ助けられたかわかりません。 

 今期、支部長を再任されるに当たり阿部さんが協会を去られることは残念ですが、ご本人の意思を尊重せざるを得ません。 

 お別れ会の日、阿部さんに「尻尾はまだまだ離しませんよ」と申し上げました。阿部さんもご理解してくださったと思っています。 これからも健康にご留意の上、温かい目で支部の行く末を見守ってください。

 本当に長い間有難うございました。 

阿部さんに感謝の言葉

  1. あれは多分平成元年のことだったと思います。事務局がまだ上前津の堀井ビルにあった頃、エレベータの中で私と2人きりになった時「ウチの積算をやらないかね?」と耳元で囁かれたのが始まりだったと思います。以来12年、大変お世話になりました。お蔭様で人は育ち、今日の当社があります。「最初に井戸を掘ってくれた人」。阿部さんに心より感謝しています。

  2. 昭和59年だと記憶していますが、協会へ顔を出すようになった時、阿部さんに人生とは、仕事とは、男とは等の数々のご指導をいただき、それが現在の自分に大きな力となっています。ゼネコンを退職して二度目の勤務につく事ができたのも協会のお陰、阿部さんのお陰と思います。これからは健康に気をつけてご活躍ください。又、いろいろな面での相談役としてご指導ください。ありがとうございました。

  3. 「遅刻の阿部さん」 私の第一印象ですが、大変お世話になりました。これからが本当の人生です、楽しくやりましょう。

  4. 阿部様ありがとうございます。阿部様の個人的な事は一切知りません。第二の人生はどうするの。阿部さんは岐阜県人、それとも名古屋人ですか。私は岐阜県人です。平田町野寺お千代保です。こちらに遊びにこられましたらTELして下さい。

  5. 少しの間でしたけどお世話になりました。これからも親子共々ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。長い間大変お疲れ様でした。

  6. 知り合って2年、とてもステキな兄貴です。どうぞお元気で。

  7. 人間の真実 真心

  8. まだまだ辞めさせへんでぇ~

  9. ○○○三昧・・・?

  10. 体に気をつけて第二の人生を楽しんでください。

  11. 阿部さん大変お世話になりました。健康に気をつけて今後も協会に御力をお貸しください。

  12. 長い間ご苦労様でした。その細い眼と「・・・・そこのところを」が口癖だった阿部さん。長生きしてください。隠居するにはまだまだ早すぎる!! 生涯現役を心がけて下さい。色々とありがとうございました。

  13. 辞める時は一緒と言ったじゃない! 俺はいつ辞められるの! 約束が違うじゃない。

  14. ホームページ委員会で待っています。いろいろ教えていただいた事決して忘れません。あなたの存在が積算協会でした。

  15. ありがとうございました。今後も協会をお願いします。

 

(編集者より) 
大変盛り上がった酒の席での寄せ書きにつき、読み取れない文字、誤字脱字、文脈の乱れ等がありましたので当方で多少の修正をいたしました。ご了承の程。

会社の名物が出来ました

有限会社 建築見積りセンター 潮田春生

 いいもの発見!これにしよう

 今年絶好調の阪神が虎、西武がライオン、日本航空が鶴、ヤマト運輸がクロネコ、森永製菓がエンゼル、出光興産がアポロ、西濃運輸がカンガル-、大正製薬が鷲、キリンビ-ルが麒麟、キュ-ピ-マヨネ-ズがキュ-ピ-、花王が三日月。
 もうおわかりですね。これらは会社とそれを代表するマ-クで、主に動物をつかっている所を並べてみました。「なぜそんなことを?」とお思いでしょう。これらの会社は単に社名だけ覚えてもらうのではなく、マ-クを通じて消費者に一層身近に親しんで欲しい。そんな思いを込めて何十年もかけてそのマ-クの浸透を計ってきたのではないかと思います。
 私もその思いは同じです。何か我社(見積センタ-)を代表するような、しかも親しみやすいマ-クはないだろうか。それを会社の看板にしたり名刺や請求書、見積書などの印刷物に刷り込むことが出来たら面白いのになあ・・・と考えていました。
 それがこの度、印刷だけでなく実物として、形を伴って出来あがったのです。それが写真の「花の観覧車」です。
 D.I.Y・・・ドゥ イット ユアセルフ。日本流に言い替えれば日曜大工。これが私の一番の趣味であることは「建築と積算」2003年4月~6月号でも紹介していただきました。
 そしてある日、日曜大工のマニア向け雑誌である「ドゥ-パ!」(立風書房発行)の2003年6月号をめくっていたところ、西宮市の小田広志さんという方が考案、製作された「花の観覧車」が載っていました。それを見た私は「これだ!これを自分で作って我社のシンボル兼名物にしたら面白い」と考えたのであります。

何と言っても試作が一番楽しい

我々建設業界で、設計と施工が分離発注の場合、当然施工者は設計通りのものを作れば良い訳で、それ以上の工夫やアイデアを凝らす必要はなく、その反面愛着もそこそこというものです。
 一方、設計と施工の両方を「特命」でやらせてもらう場合は熱の入れようからしてまったく違うのは皆さんご存知の通りでしょう。
 回転部分が直径1.6m、高さが地上2.7mのこの「花の観覧車」は施主が当社、設計施工が私です。初めて作る第一号機ですから面白味としては最高です。ルンルン気分で図を描き、材料調達、加工組立は私、塗装と製作補助は当社の女子社員さんたちが担当しました。基礎工事はやや苦手なため、(と言ってもブロック12個と土台にアンカ-ボルトが4本だけですが)工務店時代の後輩で今は自分で工務店を営んでいる彼に「外注」しました。
 頭脳労働である積算に比べてこちらは手足や体全体を使っての作業です。私は勿論のこと、塗装をしてくれた女子社員さんたちも嬉々として働いてくれました。

「花の観覧車」評判はいかに?

 本業が暇とはいえ、こんなもの作ってどうするのだ?それより営業に歩いたらどうなんだ。
 正直言うと私の心の中にもこんな後ろめたさはあります。しかし客先で「景気が悪い」「仕事が少ない」などと暗い話ばかりしていても何の足しにもなりません。暗い時こそ明るく楽しく、出来ればユ-モアのあることをするのが良いでしょう。
 我社を訪れるお客さんたちや、犬の散歩で海岸に来る人、車の窓から見てくれる人たちの目にとまり、ニコッとして貰えれば、それだけでも少しは世の中明るくなるのではないでしょうか。
 もしかしたら新聞の「三重版」くらいには載るのではないか?花火大会の夜はライトアップしようか、などと社員さんたちとワクワクしている今日此の頃です。
 その他、会社のホ-ムペ-ジの表紙にも持って来るよう、今「工事中」でもあります。
 そして最もこの「花の観覧車」を喜んでいる人がいます。四季折々の花を育て、いつ頃どんな花を飾ろうかと想いを巡らしている「花大好き人間」・・・それは私の妻であります。
 この「花の観覧車」を考案された西宮市の小田さん。断りもなくあなたのアイデアを使わせていただきました。こんな幸せな使い方をしています。どうか「花泥棒」をお許しください。

女性スタッフ紹介

(株)円建築積算 中村 由里

 建築関係で長く続けられる内勤の仕事を探していて、今の会社に入社させていただき、積算の仕事を始めました。ちょうど1年位になります。
 今の会社に入るまでは、積算の仕事も積算専門 の会社があるという事も知りませんでした。   仕事は思っていた以上に難しいです。 
    
 こつこつする仕事は好きなのですが、知識不足の 私には大変です。改めて自分の知識不足を痛感し ています。 
 毎日が勉強ですが、新しい事を覚えたり、いろいろな図面が見られたりというのは楽しいです。 それから、回りの方々が、物覚えの悪い私を根気よく指導して下さるので有難く思っています。 早く仕事を覚えて足手まといにならずに仕事をする事が、今のところの目標です。 
    
 日々の気分転換は、友達とのメール交換や車の運転、プランターでのミニ園芸、帰宅後の料理です。特に同じ頃に転職した友達の頑張っている様子は、自分も頑張らなくてはとはげみになります。悩みとしては、休みが友達と合わない為になかなかゆっくり会えない事です。それから,ずっと平日休みに慣れていたので、日曜休みが不便に感じる事です。銀行も休みですし、買物に行っても人が多いのでつらいですね。
こんなかんじで毎日前向きに頑張っています。今後共、皆様方よろしくご指導下さい。

清水建設(株) 北陸支店 積算部 川崎 弥生

 積算をはじめて7年目になりました。入社以来躯体担当です。
入社して初めて、積算について学ぶこととなったのですが、建物が建つ過程を理解する為に、まずは躯体を知ることから始まりました。
    
 S、RC、SRCとは何?そこから少しずつ理解していくうちに、建物が建つ上で積算というのは、重要な仕事のひとつだという責任感と共に、建物に対する興味も増していきました。
 積算に関わる以前とは建物の見方も変わり、外観よりも構造や施工過程が気になるようになりました。
    
 そして今まで知らなかった、建築に関する発見の驚きと関心は今も続いています。  また、現場見学で施工の様子を実際に見ることで、図面では読み取ることができない部分を知ることも多くあります。 
積算していく時に、図面を見て頭の中で建物を作り上げていくわけですが、表に表れてこない部分の理解は特に難しく、現場を見学させて頂くことはとても勉強になります。
    
 現場見学を通じてもっと建築を理解し、自分が教える立場になった時、自信を持って説明出来るようになりたいと思います。  まだまだ躯体についての知識に乏しい部分もありますが、責任感を持って過不足ないよう正確さに努めていきたいと思います。 そして躯体だけでなく、これからは仕上積算の方も学んでいきたいと思っています。

15年度三河部会総会を終えて

三河部会

 平成15年度三河部会総会を5月22日(木曜日)午後6時から岡崎市内にある東邦ガス株式会社岡崎支店の「ガスピアれんじゃく」会議室において、村井(社)愛知建築士会岡崎支部長、稲吉(社)愛知県建築士事務所協会岡崎副支部長、河邊東海北陸支部事務局長を来賓としてご出席いただき開催しました。 

 議案審議に先立ち、橘部会長から「5月21日付き『建通新聞』の一面紙上に『建築コスト管理士(仮称)認定事業』の運用を当協会本部が平成16年度から開始し、この新資格は、現行の建築積算資格者に付加価値を与えた上位資格者と位置付けされるようで、会員皆さんの一人でも多くが『建築コスト管理士(仮称)』を目指してもらいたい」とあいさつされた。 つづいて議事に入り中根副部会長から第1号議案として平成14年度事業報告承認の件・収支決算書承認及び会計監査報告承認の件が提案され、事業では「平成14年7月17日INAX榎戸工場と中部国際空港見学会に5名参加。同年10月14日木造住宅概算見積の手法講習会に16名参加」の報告があり、会計監査報告では永井会計監査から「会計は適正に処理されていました」と報告された。 

 第2号議案は平成15年度事業計画(案)および事業予算(案)承認の件が提案され、一括承認事項として全員の拍手をもって承認されました。2号議案では事業計画提案者の中根副部会長が「来る5月31日に当三河部会と建築士事務所協会岡崎支部共催で名古屋で開催される『東邦ガスリビングフェア2003』の研修見学会を実施しますので多数参加してほしい」とお願いがあって議事を終了しました。 

 来賓の河邊東海北陸支部事務局長から「現在、本部で新事業が進められている『これからはコスト管理の時代』新資格によって、コストの専門家を発掘、活用することが建築界の発展につながるのではないか。『建築積算資格者』制度がすでにあり、2万3千人以上が数量積算の専門家として活動しています。こうした中でコスト縮減やCMなど総合的なマネジメントの重要度が高まっている現状を踏まえて、積算技術をベースに、建築コストに堪能な技術者を育成し、コストの透明性・公正性・妥当性を追及還元支援することを目的としている」また、「非会式であるが杉浦支部長の発案で『東海地震を想定した耐震診断による補強の積算ができないか』検討を進めたい」とあいさつがあり無事総会を終了しました。 

 総会終了後近くにある中華料理『満珍軒本店』に移動して懇親会を行いました。 村井(社)愛知建築士会岡崎支部長の発声による「乾杯」の音頭で和やかな雰囲気のなかで始まり、それぞれのテーブルでは名刺交換や料理、お酒を酌み交わして歓談をし、時の過ぎるのも忘れさせられました。 

 この総会会場及び懇親会については、東邦ガス株式会社岡崎支店様に大変お世話になりありがとうございました。 この紙面をお借りして厚くお礼申し上げます。 

『木造住宅概算見積の手法』の講習会を終えて

三河部会 山本 一

 平成14年11月14日(木曜日)午前10時30分から午後4時までの予定で岡崎市久後崎町にある岡崎ガス株式会社本社会議室において、社団法人愛知建築士会岡崎支部、社団法人愛知県建築士事務所協会岡崎支部、岡崎大工組合及び当協会三河部会共催で、講師には浜田寛治氏(ペンネーム・はまだかんじ)元明治大学理工学部建築科兼任講師にお願いし、浜田講師が社団法人に本件蓄積算協会発行の『建築と積算』に連載中の『木造住宅概算見積入門』に一部補筆又は加筆されたテキストを使用して16名の受講参加者を得て開催しました。 

 講義に先立ち中根豊東海北陸支部三河部会副部会長からあいさつがあり、浜田講師の自己紹介に続き、まず講師から「どんぶり勘定」と言う言葉があります。「おおまかな」という意味合いが強いことから、何か、「悪いこと」のように受け取られている。しかし、その道のプロになれば、勘が働き、結論を出す速さはコンピュータを越えるものだ。つまりカン(勘)ピュータだ!理論付けは後でいい、発明でも発見も結果が先じゃないか。だからハウジング界ではむしろ「カンピュータ」方式でいいのではないか?ただし、カンピュータだけでは説得力も、また、現在言われている客観性もないわけだから、そのままでは世間は通らない。と言って、この忙しいのに手間暇かけて細かい積算や見積は実際の話、やってもいられないではないか、その代わり、カンピュータの裏付け資料を作っておけばよいのではないかと、いくつもの実例を解析された資料を配布されこの資料と下記のレジュメに基づいて講義が進みました。 

 1. はじめに
   ① 『どんぶり勘定』はカンピュータ
   ② カンピュータはコンピュータよりも早い
   ③ 『カンピュータ』に客観性を持たそう!
 2. 壁の誕生と壁量の話
   ① 住まいの原点は屋根
   ② 『鰻の寝床』論と木造住宅
   ③ 真壁の国だから壁芯で計測・計算する
 3. 区分、便利な置換法
   ① 内装はサイコロ、屋根は帽子、外装は外套
   ② 内装のコストは位置と関係ない!
   ③ 床面積、壁量の楽な計測・計算法
 4. 建築数量の分析(1)
   ① 床面積と外壁面積
   ② 外壁と開口率
   ③ 形状と数量
 5. 建築数量の分析(2)
   ① 木はコンクリートの3.3倍強い?
   ② 木造もサイコロと割り切る
   ③ 清水寺の舞台をヒントにして
   ④ 柱を抜いて梁に回す
 6. コスト分析(1)
   ① 基礎と1階数量
   ② 屋根(帽子のアクセサリーも含む)
   ③ 外装と開口部
 7. コスト分析(2)
   ① 床(何を使用してもコストは似たようなもの)
   ② 壁(やはり坪当りコストを左右する)
   ③ 天井(日本も外国も金をかけない?)
   ④ 木製建具(枠も敷居も鴨居も一緒にする)
   ⑤ 仕上げユニット(経調ポケット版の活用)
 8. コスト分析(3)
   ① 内装と壁量(点、線、面積の話)
   ② 設備(ど素人の独断と偏見で挑戦!)
   ③ マイホーム概算見積の総括
 9. シュミレーション
   ① 基礎、屋根、外装
   ② 内装
   ③ 仮設、設備、諸経費
 10.おわりに
   ① 分譲住宅のチラシから選んだ50例
   ② 本稿はまだing

 参加者は昼食の1時間の休憩と3時の小休止を除いて講義が続けられ、受講生の皆さんは途中退席されることもなく熱心にメモをとったり、真剣なまなざしで聴講あれておりました。また、講義は予定の午後4時を少し回ったところで無事終了しました。 

 講師にはご多用のところ東京からの出張で大変ご苦労さまでした。

 この講習会会場利用について、岡崎ガス株式会社本社の特別のお計らいとご協力により講習会ができましたことをこの紙上をお借りして厚くお礼を申しあげます。 
(筆者は三河部会相談役) 

部会だより

石川部会 塚田 律夫

 東海北陸支部のうち、北陸地区には51名の会員がいます。(石川25名、富山13名、福井13名)10数人のメンバーが更新講習会のお手伝いをしたり、年に1~2回行われる懇親会に参加する程度の活動に留まっていました。
 そこで今まで北陸地区の役委員として活動された事のある人々が集まり『北陸地区の活動活性化』をテーマに語りあいました。
 日時:平成15年7月4日(金) 18:30~20:30
 場所:金沢勤労者プラザ 1階会議室
 出席者:上田、笠谷、川真田、窪田、須曽、高島、塚田、宮西、室谷、山西 (あいうえお順)
内容は、1)現状について 2)問題点 3)活動方針 4)活動内容案 5)組織体制案 6)予算措置 7)体
制スタートまでの日程の確認でした。
出席者から意見や質問が活発に出されました。以下に、主なものを紹介します。
・東海北陸支部から北陸地区の活動活性化の期待は大きい。
・以前積算勉強会を行っていたが組織的活動でなく、頓挫したのは残念だ。
・まわりで積算資格者になろうとする人が少い。我々資格者が何もやっていないからだろう。
・北陸は1人事務所が多く活動参加に無理がある。
・あるプロジェクトで始めの予算設定が適切でなく実施見積の積算数量を操作させられた。
・概算の講習会を行う必要がある。講習会を行うに当たっては行政へ協力を求める事も必要。
・積算事務所の存在感、積算資格者の資格を要する仕事についてアピールしたい。
・岐阜県が採用している積算資格者による査定制政が発注する時、設計料に積算料を含めている 事例が多い。積算料は単独に計上して欲しい。
・積算は「設計の下。二次的な職業」と見られていたが、最近は少しづつ有益な仕事になっていた。

 北陸地区としては、会員51名だけでなく600名の積算資格者、無資格者にも目を向けた活動を目
指し、10月10日に第1回総会を行う事を約して散会しました。

『平成15年度 愛知県建設技術研修』の報告

西 田 影

愛知県建設技術研究所では、毎年この時期に、県及び市町村の建築技術職員を対象に「基礎講座公共建築」が開催されます。当協会は、今年もその講座の中の100分を「建築積算の実務」という研修内容で頂きました。今年は6月23日でした。

 

私が講師をさせていただくようになって4年目になります。皆さんの職場に何か役立つ物を持って帰っていただけるよう最新の情報・新鮮な情報をわかり易くお話するよう努めています。

 

参加された皆さんのほとんどが、実際に数量積算をされたことの無い方々で、タイトル通り積算実務を具体的にご説明しても分かっていただけないと思いますので、毎年あれやこれやと、乏しい知恵を絞ってお話をさせていただいています。今年は「積算業界を取り巻く状況」、続いて「旧約聖書から始まる積算の歴史」、最後にメインとなる「恐持ての担当官になる為の積算チェック方法」、資料としては、積算未経験者にも分かっていただけるようにまとめた積算基準ダイジェスト版、積算チェック表、積算基準と内訳書標準書式の紹介、興味を持って聞いていただけたかと思います。

 

11月でした。やはり雨でした。帰りには、土砂降りとなり雷も鳴り出し、大変だったのを覚えています。その後は6月下旬となりましたが、当然梅雨の真っ只中、むせ返るような暑さと湿気の中で講義が続きます。話す方も聞く方も体力勝負です。午後の一番眠い時かも知れませんが一番前の席で寝るのだけはやめて下さい。今度はもっと面白いネタで迫りますから。

 

編集後記

 今期よりホームページ委員会が広報委員会に含まれるようになり、総勢14名で活動しています。

 広報からは今までと同様に年2回の支部報とその間の行事としては、各講習会及び積算資格者の資格試験と更新講習の予定などホームページで、そして2年後に行われる愛地球博に関しても、新聞などで発表され具体的に仕事の依頼も増えていますが、広報委員会からは博覧会施設運営より資料をいただき支部報の表紙と記事を掲載し会員の皆様に提供していきたいと思っています。

 尚、各会員の皆様にもホームページの掲示板などで協会に対する意見及び感想など頂けたら今後の活動の参考にさせていただきたいと思います。

広報委員

西田 彰 松本 利治 松原瞬二郎 野村 繁雄
潮田 春生 桑名 利男 吉原 光二 橘 敞
桑田 隆行 東畑 英八 硎谷 将紀 村井 弘和
松岡 貴敏 小中 利文    
公益社団法人日本建築積算協会・東海北陸支部