公益社団法人日本建築積算協会・東海北陸支部

支部報 vol.48 2008.2

積算の果たすべき役割

支部長 小野 徹郎

新年明けましておめでとうございます。昨年、建築界は建築基準法、建築士法の改正に伴って大揺れの1年でした。その影響は年が明けても解消されておらず、相変わらず建築確認は遅れており建築業界の隅々までその影響が出ています。それにしてもこの騒動は何だったのでしょうか。一人の建築に関わる愚者の、常識では考えられない行為によって、とても考えられない結果をもたらしています。そのほかの多くの善良な建築関係者がここまで影響を受けなければならないとは、腸が煮えくりかえるような思いがしているのは私一人でしょうか。 

そんな中、相変わらず入札に係わる不祥事が起き、その問題点が指摘されています。入札制度において建築界がとってきた慣習の弊害は大きく、その是正には思い切った意識改革が必要です。そして入札の中心を成す積算行為の適正な運用が不可欠です。談合の枠組みの中では適正な積算は必要ないと言っても過言ではありません。落札が決まっている上での数字のつじつま合わせだけで済んでしまいます。勿論、その過程で積算行為に不適切な行為があったとは思いたくありませんが、競争原理の中で、如何に適正な価格を積算し、設定するかが積算の本来の姿で有ると思います。 

建築という仕事はそのひとつひとつが一品生産であり、関連する業界が非常に多方面に亘っており、多くの専門家集団の集合協力によって行われます。しかもそれら専門家集団の技術レベルは、まさにピンキリで、その格差が大きいのが現実です。それらの集合体として形成される建築を一人の人間が設計から施工、監理、維持までを統括的に監理することはもはや困難になっています。その中で建築の性能に見合った対価を負担するのはクライアントに限られており、建築自体が常にコストによって縛られていることは明らかです。従って逆に唯一コストだけが一元的に管理出来るものであり、されるべきものであり、そこに適正に関わることが出来るのは積算業界のみです。

こうした現実の中で積算という業務は如何にあるべきか思い描いて、積算業務に携わっている者がそれにふさわしい専門性を備えており、それにふさわしいレベルの責任を果たしているかを自問自答するとき、ある種の焦燥感を感じるのは、積算を生業にしていない私だからなのでしょうか。入札が決まっている中での積算は枠の中での数量拾いになってきます。また積算が単に設計が済んだ建物に対する数量拾いとするなら本来の責任を果たしているとは思えません。勿論単価を如何に設定するか、現状を踏まえた上での歩掛かりをどのように考えるかなど難しい問題がそこにあることは十分理解しています。しかしそれらが単に経験と勘による手法に則っているとするならば問題ではないでしょうか。経済動向、市場動向、地域経済、を踏まえた上での論理的に裏付けされた手法があってしかるべきではないでしょうか。所謂、積算(工)学の確立が必要だと思います。そうしたことに積算協会は積極的に取り組んできたかどうか、もう一度原点に立ち返って考える必要が有るのではないでしょうか。また資格に関してもそのフレームワークを公正中立的立場から協会としてしっかり再構築する必要があります。中立的な立場から資格のプロフェッショナル化が確立されれば、積算資格が対外的に有用で権威あるものとなっていき、結果的に積算資格が公共の入札における必須要件になっていくのではないでしょうか。

建築界が本来あるべき契約社会に立つならば、積算業務は建築契約業務に関わる最も上流のクライアントの文書作りの段階で、建築主サイドに立って性能とコストに直接関わる責任有る業務となります。積算業務が論理的な体系の中で公正且つ適正な積算が成されれば、建築の質の向上に大いに寄与出来、社会的な評価も高まるのではないでしょうか。当然、我々はそれにふさわしいシステムの構築と自己研修の努力をしなければなりませんが。 

平成20年度支部通常総会及び懇親会開催のお知らせ

支部長 小野 徹郎

謹啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 平素は当支部事業運営に格別のご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。 さて、まだお屠蘇気分が抜け切らない頃かと存じますが、出来るだけ多くの会員皆様方にご出席頂きたく早々とご案内申し上げる次第です。標記通常総会並びに懇親会は、下記の通り開催予定でございますのでよろしくお願い申し上げます。

謹白

《通常総会》

 

日時 平成20年4月25日(金) 16時30分より
場所 東京第1ホテル錦
名古屋市中区錦三丁目18番21号
TEL(052)953-6850
※地下鉄・東山線又は名城線「栄駅」下車 ①番出口 徒歩約2分
議案 第1号議案 平成19年度 事業報告承認の件
第2号議案 平成19年度 収支決算及び監査報告承認の件
第3号議案 平成20年度 事業計画(案)に関する件
第4号議案 平成20年度 収支予算(案)に関する件
第5号議案 その他
表彰式  

 

《懇親会》

 

日時 平成20年4月25日(金) 18時より
場所 東京第1ホテル錦
名古屋市中区錦三丁目18番21号
TEL(052)953-6850
※地下鉄・東山線又は名城線「栄駅」下車 ①番出口 徒歩約2分
会費 6,000円

今年の八団体共催新年互礼会

総務委員会委員長 佐藤 佳久

新年あけまして、おめでとうございます。昨年の下半期は、6月に施行された改正建築基準法の影響で、シャレでは済まないほどの不況が建築業界を襲いました。

今年の前途を表しているのか、記憶に無い冷たい雨の中、例年に倣い名古屋国際ホテル2階国際ホールにおいて建築関係八団体主催による新年互礼会が平成20年1月11日(金)午後6時から午後8時まで開催されました。
今年は(社)日本建築協会東海支部が幹事団体で、高崎やすこさんが司会をされ、鈴木慶智同会副支部長の「開会のことば」で始まりました。各団体長の紹介につづき佐伯博同会支部長が主催者八団体を代表して挨拶をされました。

つづきまして来賓のご挨拶を頂戴しましたが、神田真秋愛知県知事は公務ご多忙で欠席され愛知県建設部建築担当局局長の長瀬幸雄様が代読されました。
次に、欠席された松原武久名古屋市長のお言葉を山田副市長が代読されました。

つづきまして、公職者の皆さまのご紹介につづき、愛知県議会議員の倉知俊彦様より来賓のご挨拶を頂戴しました。

つづいて表彰者披露、祝電披露のあと、前年幹事役の谷口元(社)日本建築学会東海支部支部長による「乾杯」で和やかな宴が始まりました。 
宴が始まりまもなく余興が始まりました。今回は、一流演奏家によるファインセラミック製楽器「ムジカセラミカ」による演奏で会場に美しい音色が流れる中、楽しく盛り上がり、名刺交換や料理・酒を酌み交わし懇談しました。

会の締めくくりには恒例の抽選会があり、新春から縁起のよい贈り物に顔をほころばせていましたが、今回は参加者が年々少なくなってきている影響で、景品が6個と寂しい内容になり、これが建築業界の現状かと思われました。
最後に来年主催幹事団体となる(社)日本建築構造技術者協会中部支部支部長、大野富男様の「閉会のことば」につづき「一本締め」で散会になりました。

建築積算資格者更新講習会

資格制度委員会 委員長 林 進

平成19年度建築積算資格者更新講習が名古屋会場を始めに金沢会場で開催されましたのでご報告致します。

 

各会場更新講習出席状況

 

  名古屋 金沢
更新予定者 111名 25名
受 講 者 109名 25名
欠 席 者 2名 0名
受 講 率 98.2% 100%

名古屋会場

名古屋会場(敬称略)

 

講習日 平成19年11月17日(土)
会 場 昭和ビル 9階 大ホール
挨 拶 (社)日本建築積算協会 東海北陸支部
支部長 小野 徹郎

愛知県建設部建設企画課
主幹(建設技術グループ) 星野 広美
総 論 国土交通省中部地方整備局営繕部
営繕積算調査官 長野 薫
第一編 「建築積算資格者の責任と業務」
株式会社棟建築企画 取締役 和田 浩嗣
第二編 企画・設計・施工段階におけるコスト管理
国土交通省中部地方整備局営繕部
建築課積算係長 村山 強
第三編 建物使用段階のコスト
株式会社フジタ 名古屋支店建築部
部長 勝野 徹

金沢会場

金沢会場(敬称略)

 

講習日 平成19年11月10日(土)
会 場 金沢勤労者プラザ
挨 拶 (社)日本建築積算協会 東海北陸支部
副支部長 川辺 清次

石川県土木営繕部
担当課長 吉本 潔
総 論 国土交通省中部地方整備局営繕部
設計課 課長 黒崎 一昭
第一編 「建築積算資格者の責任と業務」
(社)日本建築積算協会 東海北陸支部
専任講師 塚田 律夫
第二編 企画・設計・施工段階におけるコスト管理
国土交通省北陸地方整備局営繕部
建築課積算係長 阿部 敏雄
第三編 建物使用段階のコスト
有限会社富山積算センター
代表取締役 笠谷 正

講習委員会だより

講習委員会 委員長 硎谷 智彦

今年度の講習会は、9月に、「建築数量積算基準・同解説(平成18年版)」と「建築コスト管理ガイドブック」の講習を、名古屋・金沢・静岡の3会場で開催しました。

10月に「建築積算のチェック手法」の講習、11月に「建築数量積算の実技」の講習を名古屋で開催しましたが、何れも定員に満たない結果となりました。講習内容に魅力がないのか、PR不足なのか、各支部も同じ悩みを持ってるのだから仕方ないのか、といろいろ反省をしていたのですが、全国七支部の中で一支部だけは、講習会の回数、動員ともにすばらしい実績をあげている支部があります。

東京・大阪・名古屋等の大都市をのある支部ではなく、地域的には海で分断され、交通の便も決して恵まれていると言えない中国四国支部でした。なぜ中国四国支部の講習会は盛況なのかと考えると、幾つもの学ぶべき点がありました。

最も学ぶべき点は、各県ごとに優れた人材を配置している事です。
当支部にも各県に優れた人材はいます。今年度中に探して、来年度から県単位で講習会が開催できるよう準備していきたいと思います。

新年の報告としては、暗いボヤキだけの報告になってしまいましたが、これからの講習委員会に期待して下さい。そして、会員の皆様には講習委員会の活動に力を貸して頂けますようお願い致します。

教育委員会だより

教育委員会 委員長 藤井 正王

皆様は積算における数量の算出方法は数学だと思いますか。

当然長さや面積や重量を算出するのですから中学や高校で習った数学だと思いますし、私自身も現役学生なら簡単に算出する物だと思っていました。

たとえば台形の面積は(上辺+下辺)×高さ÷2ですので、その公式に数字を当てはめれば面積は出ます。

その応用で寄せ棟の勾配屋根の面積はどうでしょうか、ある高校で積算概論の授業の際、その勾配付き屋根の面積を問題として出した所、10分たってもだれも答えが出ず、先生すら回答を出せない状況でした。

その計算式を見たら、サイン・コサイン・タンジェントで面積を出そうとしていたのです。そうかこれが数学だなと思いました。

皆様は多分こんなやり方はしていないと思います。当然屋根の平面積に屋根勾配の係数を乗じて算出すれば良いのです。

この話をある方に話したところ、積算の数量拾いは職人技か匠の世界で数学ではないと言いました。たしかに早く正確に算出する事は職人技かもしれません。

そこで疑問に思うのですが、何故サイン・コサイン・タンジェントでなく勾配係数でいいのか、それは建築数量積算基準の目的にあるのではないでしょうか、つまり誰が拾ってもその数量の差が許容範囲を超えない計算方法の創出とあり、また総則には物差しを使っても良いとありますので、当然係数を利用して面積を出しても許されます。

 今年の教育委員会は、工業高校を主眼に置き先程の職人技で決して数学ではない数量拾いを先生に理解して頂くのが、まずやらなくてはいけない課題だと思います。

データベース委員会だより

データベース委員会 委員長 宇野 純也

データベースの成果として最初に将来解体時の建設副産物のデータ化「解体廃棄物数量積算システム」成果報告!!!を単一用途でマンションのデータを50数件収集をし、データ集計にて小分類又は大分類に集計、またデータを構造別、規模ごとに分析し、グラフを作成。データの分析を元に1㎡当りの値を算出し、ある建築物の延べ面積の入力のみで大分類(8種)の重量および体積を算出できるシステムを掲載してありますが、今後は、資料用フォーマット等で多方面から他用途(学校建築、一般事務所建築)のデータをまたはマンションの追加データを収集したいと思いますのでご協力をお願いします。

次に物価版の利用法・読み方「各工事のQ&A」会員の皆様の質疑・質問を多数お寄せくださる事をお待ちしております。

また「木造住宅耐震改修工事・概算工事費の目安」の概算シートを建築展時に耐震相談会を実施し好評でありますがさらの充実を図りたいと思います。
今後は、チェックのノウハウの内容検討「概算数量偏」・「概算工事費偏」を出来た内容からまとめをし、当協会で社会福祉法人の補助事業の設計審査を数年に渡り実施しており、数十件になりましたので、内容を集計・分析をし、ホームページに掲載できる用議論中であります。

現在ある部分の修正し使いやすさの充実を考えホームページの掲載内容の修正します。

以上活動状況ですが、委員会メンバーだけではどうすることもできないことが多くあり会員の方々のご意見をデータベース委員会へ、支部の掲示板、メール、FAX等にてお寄せくださる用お願いいたします。

ホームページ委員会だより

ホームページ委員会 委員 村井 弘和

ホームページ委員会は、毎月1回のペースで活動しています。昨年は表紙ページのデザイン変更はじめ様々な改善を行ってきました。過去のホームページをご存知の方は随分変わったなと思っていただいている事でしょう。

月1回の会合では内容の変更や更新についてのいろいろと検討を行い、そこで決定した結果を各自が持ち帰り、平日は夜な夜な作業をすすめております。

委員会は夕方6時から8時頃までの約2時間活発な討議が行われ、そのあと居酒屋でちょっと一杯ひっかけて帰るのがいつものパターンです。私はこの「ちょっと一杯ひっかけて」のためだけに委員会に参加しているといっても過言ではありません。どうせなら最初から居酒屋で話しても私的には何ら問題ないのですが、一応全員が忙しい時間を割いて集まっているのですからきちんとやらなくてはいけません。

もし最初から居酒屋で委員会を行っていたならば、話の8割はプロ野球の話になってしまい、ホームページの内容はさながらスポーツ新聞のようになってしまうのでしょう(できればデイリースポーツみたいなのが私は良いのですが、ここは東海北陸支部ですので遠慮しておきます)。

新着情報は、選手の年俸、チームごとの戦力分析、キャンプの様子などになってしまいます。委員会メンバーを考えると残念ながらお色気ページは更新できないでしょう。

冗談はさておき、委員会は今年もコツコツと内容の改善をすすめ、会員の皆様にも愛されるホームページを目指して毎月の活動を行ってまいります。そして、活動後はちょっと一杯ひっかけて真面目に今年の優勝チームを占っていきたいと思っております。

あれ?

設計審査委員会だより

設計審査委員会 委員長 西田 彰

前年度までは、健康福祉政策課の物件のみを対象としていましたが、今年度からは障害福祉課からの物件も審査をしています。

現在、健康福祉課からの3件(予定全14件)と障害福祉課からの全 8件を終えたところです。現在終えた物件のほとんどが、小規模の増築または改修でした。500㎡を超えるものがありましたが1件のみです。

今年の出来はといいますと・・最悪です。誰が何と言っても最悪です。大規模物件の場合は、それなりのプロの手により積算されますが、小規模物件の場合は、設計者の手(我流)によることが多く出来は良くありません。

質疑書を送ると決まって返ってくる言葉が「設計審査って厳(きび)しいんですねェー」って・・目がテンです。「お前が間違ってんだろー!」と一度は叫んでみたい・・小市民です。

予備審査不可能もありました。質疑に対する修正が間に合わず、最終審査を次回に延ばすケースもありました。・・・最悪(吐息~)。

気になったことがあります。それは設計事務所の皆さんが独自に表計算ソフトで作った設計書です。「数量×単価」の答え「金額」ですが、この部分のセルがフル計算になっていて、表示だけが整数の四捨五入の形を取っていることです。見かけと中身が違っているのです。ですから、縦の合計が合わない箇所が出てきます。今年度の審査は、下一桁の縦計算から始まります。このエラーは、何社かありました。皆さんも、ご使用の設計書ソフトを確認してください。

今後、大型物件が続出してきます。設計事務所の皆さんにお願いがあります。我々の設計審査委員会を助けると思って、審査物件は、それなりの技術のある積算事務所または建築積算資格者をご利用いただきますようお願い申し上げます。

設計審査委員会は、今年もがんばっています。

建築積算資格者・コスト管理士の皆さん!! CPD制度の参加登録は済みましたか?

講習・CPD運営委員会 伊藤 健蔵

2006年10月にBSIJ-CPD制度の運用が開始され、早1年以上が過ぎました。

この制度規定第3条に「協会が実施する資格制度によって認定された資格者は、このCPD制度に参加しなければならない」と義務付けされています。
つまり建築積算資格者・建築コスト管理士の資格者はまずそのシステムに登録することになりますが、残念ながらPR不足もあり、全国で登録者数が昨年末現在1,000名程度です。

登録方法は簡単です。まず当協会ホームページ(http://www.bsij.or.jp)より、見出し「CPD(継続職能教育)」を選んでいただき、「新規登録者の扉」から簡単な入力により、ユーザーIDとパスワードが送られてきますので、これで登録申請は完了です。まだ未登録の方は必ず登録してください。あとは、更新するには建築積算資格者であれば3年ごとの更新講習の受講で自動的に単位がとれ、建築コスト管理士であれば5年間で250単位の申請取得が必要になります。

CPD制度の目的は、「建築積算技術者が自らの業務遂行能力とそれに必要な専門技術能力の継続的向上を目指す自己啓発を支援することにより、資質の維持・向上を図ること」にありますが、まだまだプログラムも充実していないのが現状です。とくに建築コスト管理士の方には心苦しいのですが、他団体とも連携協力しプログラムの充実を図っていきたいと思います。

まずは建築積算資格者・建築コスト管理士のみなさん、CPD制度への参加登録をお願い致します。また、不明な点があれば協会までお問い合わせください。

最近の体験から

株式会社 伊藤建築設計事務所
  取締役 設計監理総括兼工務総括
  渡邊 國雄

「第三者専門家として、アドバイスをしていただけないものか。」この依頼は、ここ数年前から設計監理以外に多くなってきています。設計や監理のコンサルタントから改修や修繕の見積査定まで広範囲にわたります。これは、主に工事を設計施工で行なう場合において、建築生産プロセスの各段階において、建築主が中立の立場でチェックしてもらいたいと望むことと、対内外への説明に公正性を増すことが期待できるからでしょう。

最近の事例では、ある機器メーカーがクリーンルームや厚生部門を併設する新工場を設計施工で建設するため、既に仕様設定を行い複数の建設会社からコンペ形式で提案を求めていました。その時点で当社にコンサルタントの依頼があり、第一段階では提案を比較検討し設計施工会社を選定するについて支援をしました。

第二段階は建設会社の設計者と実施設計をまとめることでした。お互いの経験を生かし実施設計をすすめましたが、工場稼働日から逆算すると実施設計完成前に着工せざるを得ませんでした。設計施工ではよくある話です。

第三段階は工事です。コンペ時の提案金額で仮契約し着工しました。工事監理も建設会社が行なうため、ここが一番期待されるところであろうことは察しがつきます。設計をしながらの工事となり、施工図が不足する詳細図の替わりとなることもありました。

工事金額はコンペ時の提案金額が無理をしていたこともあり、なかなか決着せず、工場の担当者と共に悩みましたが、VE提案と積算の経験を駆使しようやく決着を見ることができ、無事竣工を迎えました。

この体験では追加変更工事についての折衝に際し、コンぺ時の提案金額のあかしとして内訳明細書を提出させておいたことが、おおいに役に立ちました。今回のようなケースで黙っていては、内訳明細書は出てこないものです。また、工事監理では中立の立場を基本とするものの、建築主になりきること、それを建築主にも建設会社にも認めてもらうことだと思います。今回のように監理が建築士法上の監理ではない場合はなおさらです。

当社が行なうチェック項目と方法は、あらかじめ建設会社の監理担当とすり合わせをしておきました。

一方、積算については設計と監理の力、経験が基本になっていることをあらためて感じましたが、設計事務所が設定する単価とは何か、適正価格とは何かをあらためて考え滅入ってしまいました。永遠の課題かもしれません。しかし、なんといっても一番は建築主に信頼されること、信頼される努力をすることに尽きると思います。

新工場で生産されるあらたな製品が市場に受け入れられることを願ってやみません。

協会について考える

顧問 杉浦 譲治

昨年4月支部長の役を現支部長小野先生にお引き受けいただいてから早いもので8ヶ月余の月日が立ってしまいました。少し生活に落ち着きが出始めたのを機会に私が深く関わってきたこの協会の来し方行く末について私なりに少し整理してみたいと考えています。

とは言っても問題は、積算技術者の職能の問題、資格とその社会的、国際的位置づけは、そもそも協会は今後どうあるべきか、当面の急務財政問題は等々限りなく多く正直どこから手をつければうまく纏められるかわかりませんがお許しいただきたい。

とりあえず皆さんの関心の大きい資格問題から始めたいと思います。
建築数量積算基準が30年余前に制定されたことは大きなインパクトであったし、このことは必然的に積算資格者を生み出す大きな要因ともなりました。
またこの普及活動は創設直後の協会の大きな活動目標であり、大きな財源を生み出しました。

この基準はそれまで私的(あるいは各社的)技術の継承の中でばらばらの形で行われてきた数量積算技術にひとつの土俵を与えたこと、また官民合同の認識のもとでこの基準が制定されたことに大きな意味があります。

制定当時の人々の意図はそれまでひとつの物件に対して数多くの数量書が作られてきたものが今後はひとつ作れば良いようになるのではないか(つまり積算数量の公開)であり、その数量書を作りうる技術者の認定であったはずです。

当時故宮谷重雄先生(前当協会会長)は「積算基準の制定→資格制度の確立→数量公開入札の採用という一連の流れを考えるとき、資格の問題は避けて通れまい。

官民で承認した数量の積算基準が出来た以上、数量公開入札の実施は至上の命題であろう。これなくしては、十年近くもかけ、官民合同研究の成果として作られた積算基準の意義が半減する。いや皆無であるといっても過言ではなかろう」といっておられます。

現在の積算資格者の曖昧さは、協会からこのコンセプトが失われかけてきている事から来ているのではないでしょうか。

また官民界の積算技術者の集団である当協会が本来この積算基準の管理・改定等を行うべきもっとも適した集団であるのにも関わらず、いつの間にか他の団体に移ってしまったような事実も問題があるような気がします。

いずれにしても基準制定時(協会創立時)の確固たるコンセプトと情熱が失われているのではないかと懸念されます。

それでもまだ建築積算資格者には「積算基準に基づいてきちんと数量積算が出来るもの」という明確な論理があります。

問題はその後創設された「建築コスト管理士」でしょう。

民であれ官であれ発注者サイドにとって、建築数量に責任の持てる資格制度はもちろん大切ですが、建築コストに関わるコストコンサルタント業務に対応できる技術・能力に対する資格制度を望む声が大きいのも社会的な要求です。

協会がそれをうけて新制度を創設しようとした考えは間違いではないが、それ以前に協会がコスト問題に関して社会にもっと発言できる環境を作る必要があったのではないか思います。

それにつけても平成4年5月当時大臣認定をえた新しい建築積算資格者全員に協会が配付した「BEST」誌上に建設工業経営研究会専務理事(当時)藤本氏が、「実績コストから適正プライスへ導くメカニズムの研究こそ日本建築積算協会の全国組織を挙げて取り組まれる重要なテーマであろうと期待します」と言う提言をされたことを思い出します。

「実績コストと適正プライス」、建築価格を複雑に見せている価格体系を見事に表現した言葉だと感心します、もしもの仮定ですがこの時点に協会がこの研究に取り掛かっていたとすればその成果の発表を得て(あるいは途中経過の発表でも)社会の協会に対する認識も大きなものになっていたであろうし、コスト学(あるいは積算学)が学問とし定着するスタートになっていたかもしれないと思うと非常に残念です。

また建築コスト管理士に対する社会の認識もぜんぜん違ったものになったことでしょう。

現在尚、この資格の登録更新のためのCPD制度のカリキュラムすらも曖昧な現状を考えると建築コスト管理士の将来は寂しいばかりです。
CPD制度にも問題があると思います。一過性の流行のようにいくつかの団体がCPD制度を採用していますが、本来専門職能としての技術者が技術の向上のために自ら研鑽努力を重ねることは当然のことと思っています。努力の過程を第三者が点数化して評価するなどとはもともとあり得ないことであり、技術者の努力は結果が評価されるものと思っています。協会は彼らの努力すべき方向を示したり、サポートすることで十分ではないでしょうか。

登録制度、CPD制度などが協会の財源を一義として始まったとすればやはり問題です。協会運営のためには相当の資金が必要なことは当然ですが、公益者としての法人が社会のため、会員のためを第一義に考え行動すればその結果として社会は、会員はこれを認め必要かつ十分な資金を拠出するのではないでしょうか。

勿論この必要かつ十分とは、冗費を使わない会運営に必要な額であり、社会や会員に対するサービスを行うに十分な資金です。さらに言えば提供した努力やサービスに対する対価であると言う意味です。

この登録制度、CPD制度をもってスタートした新しい資格制度が協会の財源を著しく圧迫しているのは皮肉と言わざるを得ません。
しかし資格者はすでに誕生しているのです。立派に育てる義務があります。協会もまた我が国唯一の積算技術者のための組織ですわれわれ会員のためにも更に発展をしてもらいたい。

資格者のための会を会員のための会を作るためには当然資格者、会員の自覚と協力が必要です。資格は取ったから、会費を払ったから後はお任せ
では何時までたっても変わりません。会員や資格者の皆さんの一層のご支援、ご協力を期待します。

CPD制度の批判はしましたが、一級建築士のように取ってしまえばノーチェック、資格があれば何でも出来るというのではまた姉歯事件のようなことがおきてしまいます。その意味で専門建築士の考え方はある意味で一歩前進だと思いますが問題はこれからでしょう。

いずれにしても職能者が能力を高めれば高めるほどその専門はおそらく分化するでしょう。コスト管理士においても当然予測されることです一律に管理することばかり考えるのは間違いです。

今後も皆様方のご意見を頂戴しながら我々の将来を考えて行きたいと思っています。皆様のご意見をお待ちしています。   (つづく)

建築総合展 NAGOYA2007

主催:社団法人・愛知建築士会
中部経済新聞社
建築八団体連絡会
日本建築積算協会
データベース委員会担当

建築業界の最新情報、動きを体験できる
「第37回建築総合展NAGOYA2007」が開催され、当積算協会もデータベース委員会を中心に「木造住宅耐震補強工事費用相談会」を下記の内容で実施いたしました。

 日時:平成19年10月11~13日 10:00~16:00
 場所:吹上ホール 建築八団体連絡ブース
 担当:硎谷副支部長・宇野データベース委員長
              林データベース委員

 予約状況
   10月11日(木) 午前3組 午後1組
   10月12日(金) 午前4組 午後2組
   10月13日(土) 午前1組 午後7組

相談会は昭和56年以前の木造住宅にお住まいの方を対象に行いました。他団体からは建築士(耐震相談員)の方が午前と午後お一人、計6人の方が担当されました。


建築八団体連絡ブース
最初に積算協会から相談者に耐震改修概算工事費の運用目的、算出方法の説明、概算シートを使って工事費の相談を受けました。
その後、建築士の方から耐震診断書を参考に相談者へ耐震補強方法などの説明をいたしました。

今回の建築展のテーマは「新しいトレンドに挑む」ということで会場は、他にも建材・部材関連ゾーン、インテリア・内装関連ゾーン、エクステリア・緑化関連ゾーン、セキュリティ関連ゾーン、設備・システム関連ゾーン、設計・工事・メンテナンス関連ゾーン、業務支援・サイングラフィックス関連ゾーン、行政・その他関連ゾーンに分けられ、それぞれテーマに基づいた展示がなされていました。

また、愛知建築士会会員による作品展や、大学高等学生設計優秀作品展、住まいに関する無料相談コーナーも設けられていました。

最後に今回の反省点として以下の内容を報告します。
1. 予約案内に「対象者:耐震診断または耐震設計をされた方」としたため耐震診断書のみで耐震設計をされた方はいませんでしたので概算シートでの工事費を提示できなかった。建築士の方に仮定の耐震補強を指示していただき仮の工事費を提示した。
後日、耐震設計をされたら工事費の相談を受けることにした。

2. 予約を3日間、均等に割付けたが詰めて受付をしてもよかった。

3. 相談者に協会のホームページにて概算シートを利用してもらおうと思ったが、年配者が多くインターネット以外に案内できる方法を考えたほうが良い。

4. 建築士(相談員)からべた基礎の耐震工法を提案する場合が多かったので概算シートに追加したい。

今回の反省点を元に次回からは住宅図面があれば耐震診断書がなくても建築士(耐震相談員)に仮定の耐震補強を指示してもらい仮の工事費を提示できるようにしたいと思います。

岐阜シティ・タワー43

株式会社 竹中工務店 名古屋支店

FM部 佐野 洋治

東面外観
東面外観

1. 岐阜に新たなシンボルが完成
人口40万人の県都、岐阜市のJR岐阜駅北口駅前広場に面して、市街地再開発事業による「岐阜シティ・タワー43」が竣工しました。
この再開発の歴史は長く、1983年に再開発準備組合が設立されて、実に24年の月日が経過しての完成でした。
当初、再開発組合は、老舗百貨店による大型商業施設の誘致による再開発を目指していましたが、全国どこの地方都市にみられるように、中心市街地の経済の低迷が著しく、駅前立地を生かした住宅を主用途ととした再開発に方針を転換し、2002年に開発提案のコンペを行いました。
当社は森ビル都市企画と共同で岐阜のシンボルとなるべきタワー型超高層を提案し、採用され、実現にいたりました。

 

2. 商業施設・医療福祉施設・オフィス・住宅の複合タワー
この建物は、1,2階が商業施設、3階が福祉医療施設、4階が岐阜放送で低層階が構成され、5階を分譲マンションのエントランス及び屋上庭園として、その上層階に、岐阜県公社が所有する高齢者向け優良賃貸住宅9フロア計108戸とさらにその上に民間分譲マンション28フロア計243戸を配置し、さらに最上階43階は、岐阜市の展望台とレストランで構成されて垂直に複合化した構成になっています。さらに、3階の福祉医療施設は、優良老人ホーム、デイサービスセンター、託児所、レストラン、診療所等で水平に複合化し、この建物の複合度合いを高めています。
この福祉医療施設は、上層階の高齢者向け優良賃貸住宅と密接に連携し、都心居住の新しいかたちとして、全国的にも注目されています。 
設計時には、縦動線の処理に苦労しましたが、東側に低層階を貫くアトリウム及び西側に住宅用シャトルエレベーターを設置することにより、合理的に計画することができました。

制震ダンパー
制震ダンパー

3. 超大型多段マスダンパーを用いた日本初の制震システムを採用  
この建物では、最上階に設置したマスダンパーにより、地震時の建物の揺れを低減する制震構造を採用しています。
マスダンパーとは、建物頂部に設置した重量構造物(マス)を振動させることによりエネルギーを吸収し、建物の揺れを低減する装置です。
今回、地震時の揺れに対応するために、43階展望室の約2000tと屋上ヘリ救助スペースの約200tの2段積みマスを利用した超大型多段マスダンパーを開発し、建物の屋上に設置しています。この制震装置の効果により、建物の揺れは、最大で約2割程度低減されます。

長尺大梁鉄筋 ユニット揚重
長尺大梁鉄筋 ユニット揚重

4. 高層基準階躯体6日タクトへの挑戦 
今回、工期率76%のプロジェクトを完遂するための方針として、事前の計画段階から「ムリ、ムダ、ムラを排除した生産性の向上」を重点的進めました。 
特に高層基準階の躯体工事において、「大型化・PC化・多能工化・効率化」をキーワードに展開し、柱PC、バルコニーハーフPC、FR版ハーフPCスラブ、長尺大梁鉄筋サイトユニット(最大14M)、鉄骨階段・EVシャフトの大型サイトユニット等を採用し、効率化を図りました。また弋工による柱PCの取り付け、型枠大工によるスラブ、バルコニーPCの取り付けなど、多能工化をはかり、作業時間の空きを無くしました。
これらの方策により、高層基準階躯体6日タクトを実現し、躯体工程を約1.5ヶ月短縮しました。 


5. 震装置施工の合理化とエキスパンションシステムの開発  
43階の制震装置の施工においては、上部制震基礎にサイトハーフPCを採用することにより、躯体工事中に制震装置の先行搬入取り付けを行い、狭いピットの中で重量物を扱うことが無くなり、施工効率が上がっています。 さらに、制震装置に伴う、エキスパンションパネルにおいて、制震装置連動の油圧開放型システムを開発し、強風時の安定性と地震時の追従性を確保しました。 

 

建築概要                   

建築地:岐阜市橋本町2丁目52番地  
建築主:岐阜駅西地区市街地再開発組合  
設計施工:森ビル都市企画・竹中共同企業体 
建築面積:4,623㎡ 
延床面積:57,576.36㎡ 
構造/階数:RC B1,F43,P2    
工期:2004.12~2007.8

建築コストの専門家を目指す(コスト管理士試験)

コスト管理士対応小委員会

認定事業の効果
1) 建築の経済計画を安心して依頼・管理できる人材を選択する機会が整備される。
2) 建築生産過程の段階ごとに、効果的なコストプランニング手法を導入することで、計画の継続的検証と予算執行システムに関する迅速性・効率性・公平性が図れる。
3) マクロな経済・社会の状況を捉え、建築経済に対応できる企画を提案することにより、建築積算の社会的評価を確立することができる。
4) コスト計画に資することができるデータの整理・分析とその活用により、実勢に即した見積予算を提供することができる。
5) PM/CM/LCC等の管理技術を支えることで、長期的視野での品質確保が図られる。


3年目を迎えて
建築コスト管理士が担う業務は、高度な知識と豊富な経験を必要とするとともに、職務を行う際には、今の時代に特に必要な高い倫理性が求められる。
そのため、建築コスト管理士は協会が定める「倫理要綱」を遵守し、社会的責任において、地位及び評価の向上に勤めるものとする。
平成19年度は、東海北陸支部で、累計133名(全国1252名)の建築コスト管理士の合格者を創出し3年目の本年も下記スケジュールにて実施した。


試験スケジュール
受検申込書頒布
平成19年6月21日(木)から9月14日(金)

受検申込期間
平成19年8月1日(土)から9月14日(金)

筆記試験(学科と論文)
平成19年10月28日(日) 名古屋

筆記試験合格者発表
平成18年11月下旬

面接試験
平成18年12月9日(日) 名古屋

面接試験合格者発表
平成19年3月上旬


筆記試験(学科と論文)状況
申込者数
東海北陸支部で、 15名 (全国118名)

面接試験受験者
東海北陸支部で、 8名 (全国53名)


支部の対応
「建築コスト管理士」バックアップとしての、専門技術者としての関連知識や技術の習得、自己研鑽を支援するBSIJ・CPD制度の早期構築・実施、コスト情報資料の提供に向けての本部支援 及び、社会的地位向上のための関連団体への面談・文書でのアピール活動を継続している。

 皆様へ、
コスト管理士創設の目的を理解し、資格習得挑戦と奨励、コストに関する高度な知識と技術を持ったコスト管理士の活用をお願い申し上げます。

忘年会

広報委員会

昨年12月12日(水)に中区役所ビル地下1階の「嘉文」栄本店において総勢42名にて忘年会が行われました。 
例年と同様、忘年会の前に栄メンバーズオフィスビルにて役員会も行われ、コスト管理士の試験及び面接等の報告と各委員会及び部会報告がありました。 

忘年会では先ず、支部長より建築基準法、建築士法の改正に伴う建築界の状況、入札に係わる不祥事など就任1年目の協会における活動に対しての挨拶があり、硎谷副支部長の乾杯の音頭により忘年会が始まりました。 

各テーブルでは1年間の委員会活動に対する労いの言葉などもあり、そして本年度改選になった各委員会の話など、1年間の各委員会活動に対して、又、今後の方針など話しながら1年をお互い振り返っていました。 

宴会の途中くじ引きによる抽選会もあり参加者も大いに盛り上がった会場でした。 

川辺副支部長の中締めにより約2時間の忘年会は終了し、2007年の積算協会の行事は無事終了しました。その後は皆さんは夜の栄に消えて行かれました。 
最後に各委員会の方々に1年間のご協力を頂きましてありがとうございました。

北陸部会だより

北陸部会 笠谷 正

建築積算資格者 更新講習会
建築積算資格者 更新講習会

北陸部会の活動報告 
平成15年10月に北陸3県在住の積算資格者を対象として北陸部会が設立されて、4年余経過しました。
資格者の積算技術・自己啓発の支援を目的として,建築積算という職能の社会的認知度のアップと地位の向上をめざしてスタートした時点で50数名の会員が参集しました。その後会員数の伸び悩み特に若い方の新規加入がなく先行きに不安を感じています。そのような状況下にあって、部会として会員数の拡大のためにどうすればよいのかと真剣に考えた結果、まずは北陸部会で独自の講習会・勉強会の開催することにしました。
宮西講習委員を中心として福井・石川・富山の持ち回りで勉強会を開催し、積算に対する関心を高め、活動を通じて部会の存在をPRすることにしました。身近な地域で研修・勉強の場を提供し、会員の経済的負担と時間的なロスを軽減することで気軽に出席できるのではないかと思っています。  
12月末現在、3回開催し、漸く軌道に乗りつつあります。講習終了後、出席の皆様からアンケートを取るなどして講習内容の充実をはかり、今後の計画に反映して続けたいと考えていますので、多数の方の参加をお待ちしています。

19年度の活動報告 
1) 5月18日(土) 地域別勉強会 内部仕上初級編
福井:福井県職員会館 33名出席 

2) 7月28日(土) 地域別勉強会 内部仕上初級編
金沢:金沢勤労者プラザ 28名出席 

3)9月14日(土) 「建築積算基準・同解説」講習会
金沢:金沢勤労者プラザ 31名出席 

4) 9月15日(日) 「建築コスト管理ガイドブック」講習会
金沢:金沢勤労者プラザ 7名出席 

5) 10月20日(土) 地域別勉強会 土工・地業初級編
金沢:金沢勤労者プラザ 7名出席 

6)11月10日(土) 平成19年度建築積算資格者更新講習会
金沢:金沢勤労者プラザ 24名出席  

7) 12月8日(土) 地域別勉強会 土工・地業初級編
福井:福井県国際交流会館 24名出席 

8)忘年会(役員会) ルネス金沢 参加者 13名 

三河部会だより 「橘日記」から

橘 敞

平成19年8月9日(木) 
愛知県建築士事務所協会岡崎支部主催の確認申請研修会において東海北陸支部報(積算講習会案内書含む)を配布。 

10月12日(金) 
愛知築士会岡崎支部主催の研修会に参加。バス1台で松下電器草津工場を見学し、省エネ電化製品及びエアコン関係を学ぶ。 
夕方から吹上ホールにおいて建築総合展を見学したのち、国際ホテルで行われた建築士デーに出席。30数年で初めて抽選に当たり、賞を貰い感謝感激。 

10月24日(水) 
愛知建築士会岡崎支部主催の東邦ガス緑浜工場見学研修会に参加。セントレアホテルにて昼食。半田の中埜酒造『国盛』、ミツカン博物館『酢の里』を見学。 

11月10日(土) 
愛知県芸術文化センターにおいて名古屋城『本丸御殿から街つくり』へのシンポジゥムに出席。 

11月16日(金) 
岡崎技術工学院において33年間講師(積算も担当)をしているので訓練生一同と沼津市で開催の2007年ユニバーサル技能五輪国際大会を見学。石工の部で同院の浦田君が銅メダルを受賞する。 

二見が浦・ 賓日館入館記念
二見が浦・ 賓日館入館記念

11月18日(日) ~19日(月) 
愛知建築士会岡の支部主催の研修旅行。東邦ガス岡崎支店からバスに乗車21名参加。
一日目は桑名市にある六華苑、四日市リベナス、多気郡明和町の斎宮博物館を見学して鳥羽・相差の『浜の雅亭一井』に宿泊。 
二日目はパールロードの海の博物館、二見が浦・賓日館(じんじつかん)を見学、伊勢のおかげ横町を散策して二日間の研修を終えました。 

 

12月3日(月) 
名古屋・東海学園において、建築家故黒川紀章氏の『お別れの会』に出席してご遺族にお目にかかり懐かしく思いました。 

12月12日(水) 
東海北陸支部役員会と忘年会に出席。忘年会は中区役所ビルB1Fの嘉文楽本店で行われた。 

岐阜シティ・タワー43 最上階展望室にて
岐阜シティ・タワー43 最上階展望室にて

12月19日(水)午後)~20日(木)午前)
岐阜部会と三河部会の交流忘年会を岐阜・下呂温泉『ホテルくさかべアルメリアにおいて行い、全員で9名参加した。三河部会からは私と山本一相談役の2名が参加しました。岐阜の皆さんと有意義な歓談ができ楽しい一夜を過ごしました。
下呂温泉へは午後2時30分にJR岐阜駅北口旧パルル前に集合でしたので、約1時間前に岐阜駅に到着。10月13日にオープンした『岐阜シティタワー43』に入館(入館料は無料)。最上階の展望室から遠く北は頭に雪を乗せた能郷白山、南に名古屋のJRセントラルタワーズ、ミッドランドスクエア、名古屋ルーセントタワーズ、工事中のモード学園スパイラルタワーズの超高層ビルを遠望でき、眼下には金華山や岐阜市内の街並を眺めることができた。

岐阜部会だより

(有)エスム積算 松岡 重幸

岐阜部会が、発足してから早20年を迎える事ができて感慨無量であります。これもひとえに皆々様の、ご支援の賜物と感謝しております。 今後共よろしくお願い申し上げます。 

今年は、6月27日に、「めしや」にて生田副部会長より、支部の講習会等の報告や勉強会をして、その後に食事をして終了しました。 
次に、平成5年より毎年夏休みに、新入社員と 高校生を対象に積算教室を始めてから、回を重ねる事14回で修了者が、設計・積算事務所16名、 建設会社56名、大学・高専6名、高校生71名となっています。これからも続けて行きたいと思いますので、皆様のご支援を宜しくお願いします。 

10月3日には、「木造住宅概算見積り手法」の講習会をしました。 
12月19日、20日に渡り、忘年会と三河部会との交流会(2月の予定を繰り上げて)を兼ねて、 下呂の「くさかべアルメリア」にて開催しました。 三河部会の橘部会長、山本相談役に参加していただき、岐阜部会より7名の参加で始めました。岐阜部会長の挨拶、三河部会長の挨拶、山本相談役の乾杯で宴へと進んで行きます。
男性ばかりの部会員でしたが、コンパニオンの花で大変に盛り上り、宴たけなわとなり盛大うちに終了致しました。 

最後に、岐阜部会主催の行事が上記の様に色々ありますで、皆様の御参加をお待ちしております。

ドラゴンズ日本一

匿名

ドラゴンズ日本一
ドラゴンズ日本一

私が生れる前に一度日本一になってから53年ぶりの日本一おめでとうございます。

落合監督になってからは一位2回、二位2回、日本一1回でBクラスがありません。
キャンプではセ・パ両リーグ一の練習量で若手からベテランまで鍛えられて多少の怪我人ぐらいでは戦力低下にならず最後までリーグ優勝にも関わっていたのはすごいです。

いくつか要因はあるけれど中村紀がいたおかけで日本一になれたように思いました。ここ2年ぐらい怪我とかで満足いくような成績でないにも関わらず育成枠で獲ってもらって(ルール違反ギリギリ?もともと何億ともらってもおかしくない)よかったと思います。

来オフは川上、井端、岩瀬、荒木とFA資格者がどうなるかも興味深いです。 例えば、単年契約した岩瀬は残留が基本線ではあるけど移籍の可能性もあるかも・・・(残留してもらった方がいいですが・・・) 

今オフにFA移籍した福留ですがカブスでやれるんでしょうか、と来年も楽しみはつきないです。 

野球人気が落ちてるといわれますが私はそう思いません。(中継自体はあまりありませんが) 日本一の感想とはかけはなれましたがすいません。みなさんも野球観戦に行きましょう。 

P.S 2007年のセントラルリーグ優勝は巨人でした。でも中日の日本一のおかげで5年ぶりの奪回だったのに掻き消されました。 

編集後記

名駅新時代の全貌!

 

平成20年。支部報の表紙及び特集として掲載しました名駅周辺の工事がほぼ完成します。
前回の支部報の表紙として掲載しましたモード学園スパイラルタワーズも2月には完成し4月からの開校への準備段階です。東名阪から名古屋方面に高速で走行していると完成した建物も含め5棟の高層ビル群が目に飛び込んできます。 

各建物ともに高さ及び外観で名古屋地区の中心部名駅をビジネス拠点としてアピールするにはふさわしい建物で名駅周辺に新たな名所が完成しました。 

広報委員会では名古屋だけでなく東海北陸地区で今回の支部報の表紙及び特集で掲載します岐阜駅前のように各地区の変貌を伝えると共に新たな表紙の内容を考え元気な名古屋、東海北陸の情報を伝えていく予定です。 

本年も1年間の本誌のご愛読を宜しくお願い致します。

公益社団法人日本建築積算協会・東海北陸支部